西渕工務店通信

景観モラトリアム

2012年 02月 25日 (土)

昨日、内子自治センターで開催された「景観街づくりフォーラム」に行って来ました。
去年も行ったような気がする。
今回は、元内子町役場の職員で、現在は愛媛県景観アドバイザーをされている岡田文淑さんのお話です。
今、内子といえば町並みと内子座ですが、それらを残そうという動きになったのは1970年代のこと。
最初は、内子座を壊して駐車場にしてしまう計画だったそうです。
京都然り、パリ然り、歴史が観光振興の力になります。
景観を守ることが、内子を振興させる。

資料より。
見えずらいと思いますが、右下の写真がBEFOREで、左上がAFTER。
よく土砂崩れ防止のために斜面をコンクリートで塗り固める光景っていうのを見ます。
これが景観を壊している。
言われて気付く。
私自身、これしかないんだと思っていて、特になんとも思っていなかったのですが、実は違うらしいです。

実は内子町、斜面をコンクリートで固め、その上に植樹を行うという方法を取ったことがあるそう!
コスト面で、あんまり変わらないらしいですよ。植樹に手間が掛かるというのはありますが。
10年ぐらい経ってるんですかね、今はもう、完全に森になっているそうです。
そして、結局今は続いていない、と。
景観を守る、って個人からしたら気付かないことだったり、些細なことかもしれないんですが、その小さなことの積み重ねが、大きな”風土”を作り上げるものです。
そういうことなんですね、景観。
現代においては、元のものを残すことが難しいとは…


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