土壁のあれこれ
2016年 05月 27日 (金)
伊予市上野『みんなの家』は土壁をつけます。
写真はぜんぶ柱材なのですが、乾式(断熱材の家)よりも加工が必要です。
貫板を通すための穴を開けたり、ちりをしゃくったりします。
貫板というのは、写真の横に通っている板のことです。
柱に穴を開けて、ずるっとまっすぐ通っています。
竹小舞下地(えつり)をかくときに、藁縄を竹と一緒に貫板に巻き付けて固定させます。
この貫板が通っていることで地震の揺れに対して粘りが生まれます。
で、この上に土をつけていくわけですが、柱が乾燥で痩せていくときに土が割れるのを防ぐために先ほどの「ちり」を取ります。
ちりとは溝のことです。
土壁の場合、柱は基本的には出てきます。
写真は柱を隠してしまう大壁の壁。
納まりによって、この場合は竹摺り下地といって、割った竹を下地として組んでその上に土をつけたりします。