祖父が植えた木を使う
2023年 03月 17日 (金)
内子町「杜と生きる家」着工しました(^^)/
ちなみに旧・小田町の山の中です。
基礎工事がはじまってます。
ちなみにこちら、1年前に同じく小田の山で木を伐りました。
昔の家は、自分の山から伐った木を、建てる家の近くで乾かして、大工さんがその場で刻んで建てていたそうです。
住み込みみたいなことをしていたらしいです。西渕工務店の会長(87)は毎日自転車で内子から松前まで通ってたと言ってるんですが、本当でしょうか…。
この木はお施主様のおじいさまが植えた木で、息子、孫の代に家を建てるために植えたものです。
材木となるためには50年以上かかります。
戦後、日本の山はほとんど杉や桧の針葉樹に変わっていきましたが、復興の為にたくさん木材が必要だったからですね…。
昔の人は崖みたいなところにも木を植えて、かなりの労力だったことと思います。
植えた木は、下刈りとか間伐とか枝打ちとか、たいそうな手間をかけて育てる必要がありました。
時代が変わって、安価な外国産材が入ってきたりして、国産木材の価格が下がってしまい、林業従事者も減って、荒れた山も増えてしまいました。
さっきも書いた通り、日本の山は斜面が急なので伐っても出すのが大変で、生産性が悪いとされています。
海外の山はなだらかで大きな木が一気に伐れたりするので輸入しても安価です。
補助金を使って林道を整備して、どうにか今、山主さんは木を伐りだしています。
今回も条件があまり良くなかったため、すべての木材を自分の山の木で、という訳にはいきませんでしたが、それでも何本か伐ったものを使うことになりました。
1年置いて、これから大工さんによって刻まれて行きます。
60年育った木が、木材となりこれから数十年、百年先へ、お施主様のお子さん、お孫さんへと受け継がれていきます。