緑を眺める家
大洲市
外観パース
大洲市に建つ「緑を眺める家」。 大屋根を利用した二階建てです。 漆喰と焼杉の和の外観となります。
内観パース
吹抜け風になった建物。 コンパクトに家族がつながる間取りです。
地鎮祭
11月吉日、青天に見舞われたこの日、地鎮祭を執り行う運びとなりました。 この土地で末永く暮らしていくことや工事の無事を土地の神様にお祈りする儀式です。
鍬入れ
地鎮祭の儀式のひとつ、鍬入れの儀。 盛砂をして、これに鋤と鍬を入れることで、この地にはじめて手を入れることを表しています。
図板・墨付
内子の木材加工場では大工さんが木材に墨付けをはじめました。 土台にはじまり、梁桁と順番に一本一本墨を付けていきます。
基礎着工
基礎工事がはじまりました。 建物全体に砕石を敷き詰めて転圧を掛けているところ。
切り組み
登り梁を工場で合わせているところ。 斜めに梁を架けるものを登り梁と呼んでいます。
土間打設
ベタコンクリートといって建物全体に土間コンクリートを打設します。
土台敷
基礎が完成し、構造躯体をつくっていきます。 上棟を前にあらかじめ土台を基礎立ち上がりの上に敷いていきます。 黒く見えるのは通称・ねこ土台と呼ばれるもので、土台と基礎の間に空気が通る隙間を設けるためのものです。空気が入ってほしくない部分には気密パッキンを敷きます。
下地板と床断熱材
先に床下地と、床下断熱材も施工します。
上棟
1月吉日、「緑を眺める家」の待ちに待った上棟日です。 構造材を一日で組み上げていきます。
通り柱
1階から2階までを貫く柱を通し柱と呼び、2階が乗る四隅などに配されます。 ここに取りつく横架材を胴差と呼びます。 写真は胴差を納めているところ。
大黒柱
大黒柱の上に桁材を納めています。 木は柔軟な材料ではありますが、それでもあらゆる箇所をこちらを先に・・・あちらを下げて・・・などと大工さんたちの経験に基づいて声を掛け合いながら納めていきます。
二階柱
1階の胴差などを納めた後は今回は先に二階の柱を納めています。
登り梁
大屋根を用いるので、ながーーーい登り梁を、下で組み上げてからクレーンで吊ってもらって一気に納めます。圧巻。
登り梁
登り梁を上から見るとこんな感じ。 ばってんに組まれています。
棟納め
↑のばってん部分に棟と呼ばれる最も頂部の部材を納めます。 そして、お施主様に上がっていただき一緒に棟納めを行いました。
全景
ということで、冷え込みの厳しい一日でしたが無事棟を納めることができました。 雨に濡れないように養生をして、また次の日から完成へ向けてみんなでがんばっていきます。 お施主様におかれましてはたくさんのお心遣いをいただきまして、誠にありがとうございました。 本日は誠におめでとうございます。
垂木
棟が上がると、続いて屋根部分をつくって雨に濡れないようための仕事をしていきます。 屋根の骨組みとなる垂木と呼ばれる部材を棟から軒桁まで置いて、留めます。
野地板
垂木を固定したらその上から野地板と呼ばれる下地板を施工していきます。 今回は斜め張りといって、垂木と45度角度を付けて板を貼ります。
屋根下地
野地板が貼り終わると、防水シートを水下から順に貼っていきます。 ルーフラミテクトは小屋裏の湿気を外部に透湿するものです。
瓦葺き
防水シートの上から瓦桟を打ち、屋根瓦(淡路)を葺いていきます。
羽柄材
上棟(構造材)、屋根・・・とそのあとは、筋交や間柱などの羽柄材と呼ばれる木材を取り付けていきます。 窓がある部分は荒の枠を入れています。
羽柄材
吹抜けとなる部分。 構造金物などが取り付けられていきました。
防水テープ
サッシ(鋼製建具)を取り付けると、外から雨が入らないようにしていきます。 最終防衛ラインの通気・防水シートを貼っていきますが、雨水が浸入しそうなサッシ廻りなどには防水テープを貼っています。
防水・通気シート
防水シートは雨が入らないように下から被せていきます。
小庇
窓上に庇を取り付けます。 庇は日差しや雨風から家を守ってくれます。
通気工法
防水シートの上に、縦に木材を打ち付けます。 これを通気胴縁と呼び、外壁は更にこの上につくられますが、この隙間が通気層になります。 通気層は断熱性や防水に影響を与えます。
断熱材
天井に断熱材を敷きこんでいきます。
天井下地
断熱材を施工すると天井板を貼るために下地を組んでいきます。
天井板
天井下地を施工し終わると、天井板を貼ります。 杉の化粧板。きれいですね。
框
土間と床の見切りとなる部分に、桧の框を入れているところです。 写真手前は入っていて、奥は入っていません。
漆喰下地
外壁の腰壁から上の部分は漆喰塗にします。 ラス板の上にまたモルタルラミテクトという透湿防水シートを貼ります。
漆喰下地
下地のモルタルが食いつくようにラス網を隙間なく取り付けていきます。
モルタル下地
ラス網の上にモルタル下地を塗っていきます。
モルタル下地
平滑に均等に塗っていくのは左官さんの技です。 乾燥期間を経て上塗りへ…
階段とフローリング
広間から二階へと上がる直階段をつくっていきます。 側板を取り付けて上から下へと。
階段とフローリング
フローリングと床下地部分。
階段
段板と蹴込板が取り付けられつつあります。
階段とフリースペース
階段の途中、2階床より少し低いところにフリースペースを設けます。 ということでその取り合い。
焼杉貼
外壁の焼杉板を貼っているところ。 縦胴縁の上に桟木を入れて、ここに釘を打ち付けます。
押入板張
クローゼットの壁も無垢の杉板です。
階段
階段の腰壁を利用して、テレビ台を埋込でつくります。 テレビは壁掛けにする予定。空間がすっきりします。
家具造作
二階のフリースペースのカウンター。
洗面脱衣室
洗面脱衣室の造作を行っているところ。 壁に下地を貼ったり、鏡部分の棚をつくっていきます。
洗面脱衣室
洗面化粧台です。 埋込式の洗面器を設置。 タイルを貼るのでケイカル板を貼っています。
タイル貼
↑の状態から、タイル工事が行われ、モザイクタイルが施工されました。
足場解体
外部足場が解体され、全容が姿を現しました。
洗い出し
リビングの一角に土間スペースがあるので、その部分の洗い出しを施工します。
洗い出し
こちらは外部。 小石とモルタルなどを混ぜて塗り、水を使って小石の表面を出していきます。
玄関建具
建具職人さんが現場のそれぞれの箇所に木製建具を吊りこんでいます。 ひとつひとつオーダーメイドで地元の杉材でつくってもらっています。
ウッドデッキ
ひろーいウッドデッキをつくっていきます。
完成
ついに「緑を眺める家」が完成しました。 大屋根の外観がダイナミックです。
完成
内部はどの大屋根を利用した吹抜けのある空間です。 その名の通りどの窓からも緑を眺めることができます。